2013
02/18
02/18
来年から高校教員になる学生のお話
こんにちは!経済学部のやっしぃです!
最近ずっと卒業生のご紹介をしてきましたが、今回は在学生を2人ご紹介します。
2人とも日本文化学科生で、
来年からは愛知県の公立高校教員になることが決まっています。
この2人,ちょっと変わっていまして……
1人は教員免許を5種類も取得して教員採用試験に臨み、
もう1人は高校の国語の免許のみで試験を突破しています。
合格率13%の難関にどう立ち向かったのか……
将来学校の先生になりたいと考えている人、必見です!
プロフィール
・深見雄基(右)
[出身高校]名古屋西高校
[所属]日本文化学科4年生
[取得免許(予定)]中学(国語・社会)、高校(国語・地歴・公民)
[進路]愛知県立高校の教員(地歴)
・柴谷早希(左)
[出身高校]時習館高校
[所属]日本文化学科4年生
[取得免許(予定)]高校(国語)
[進路]愛知県立高校の教員(国語)
Q.深見くんは教員免許を5つも取得するらしいけど、なぜそんなに取得したの?
深「端的に言えば、多くの免許を持っていると教採(教員採用試験)で有利になるからだよ。
最後の一人、どちらを合格させようか…となった時に、沢山持っている方を採用したいでしょ(笑)」
Q.なるほど、有利になるのか……でもそれ、いくら有利になるからって、みんながみんなやってるわけじゃないよね?
深「うん、ふつう、同じ教科の中高は一緒に取るかな。例えば中学社会&高校地歴みたいな感じで。
それは特に大変ではないんだけれど、僕の場合、国語(中・高)と公民は3年の秋から取り始めた。
ここまでやってる人はあんまりいないはず…(笑)
それがギリギリのタイミングだったんだけれど、教えられる教科が増えるのは有利になるから頑張ってるよ。」
Q.そんなに有利になるのに、柴谷さんは高校の国語だけなの?
柴「うん、最初は取ろうとしてたんだけどね……
私は高校の教員になりたかったから、教育実習をどうしても高校でやりたかったの。
ところが、中学免許を取るには3週間の教育実習に行く必要があるんだけど、
高校では2週間しか教育実習を受け入れてくれなかった。
だからそのときに、中学免許を諦めちゃった。」
Q.ところで、先生になるためには、【免許を取るのに必要な授業の勉強】+【教員採用試験の勉強】が必要だよね?
「忙しい」「大変だ」という話をよく聞くけど、そこらへんはどうだったの?
柴「まず、免許を取るための授業の勉強はそこまで忙しくなかったよ。
私は3年の秋の時点で、卒業できるだけの単位を取ってたし。」
深「教員採用試験の勉強は、【筆記試験】と【願書・面接】に分けられるね。
【筆記試験】は、大学が資格学校の先生の講座を格安で受けられるようにしてくれてるからそれを利用して、あとは自分で勉強したよ。
【願書・面接】は、KON(*)で願書を見せ合ったり、面接練習したりした。
たまに他の大学の人とも一緒に面接の練習をしたよ。
あとは、『南友会』(南山の卒業生で教職に就いている人の組織)が面接の練習を手伝ってくれたりもした。」
みんなで助け合ってゴールを目指す……こういう真面目な雰囲気は貴重ですね!!
(*)KON…教員志望者の勉強サークル。例えば愛知県立中学・高校の採用試験合格率は13%前後ですが,
KONでは私立中学・高校に採用された人も含めると約64%の合格率を誇ります。
(面接練習でのメモ)
Q.たまに練習風景を覗いてたけど、ずいぶん練習してたよね。
ふたりは、そこまでしてなぜ、教員になりたかったの?
柴「元々人にいろいろ教えるのが好きだったの。
それで、高校に入ってから古典に魅力を感じたから、国語の先生になりたいなと思った。
それからこれは今になって感じていることだけれど、
教育学部で学ぶのは『教育学』だけれど、専門性を求められる高校教員になるためには、
その分野を専門的に学べる普通の学部に入ってて良かったなって思うよ!」
深「歴史の面白さをみんなに伝えたいと思ったから。
教科書に書いてあるのは本当に表面的な事実だけで、その背景にはすごく沢山の、複雑で面白いことが隠されてるんだ!
それをみんなに教えたいって思った。」
(先輩から後輩へ情報提供を行う「教職相談会」の様子)
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通常、教員採用試験の準備には半年以上を掛けます。
その間、厳しい勉強や面接練習が続くそうです。ときにはKON(教員志望者の勉強サークル)で合宿もします。
みなさんの大学入試勉強と同じで、いわば“長く苦しい戦い”になるようです。
その間のモチベーション維持が大きな課題になるわけですが、
だからこそ教員志望者は「なぜ教員になりたいのか」、
皆さんならば「なぜその大学に入りたいのか」「その大学に入って何をしたいか」が大切になってくるのだと思います。
受験生の皆さんも勉強中に大変な思いをするでしょうが、
そういう時は気分転換をすると共に、
その先の“なぜ”を問い直してみてはいかがでしょうか!