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映画製作ロケ奇談①「世界を創る為のこだわり」
東宝映画『僕の初恋をキミに捧ぐ』の製作現場におじゃましました。
南山大学の学生がエキストラで参加しているので、その様子を見てきました。
映画製作の現場で感じたことを書きたいと思います。
主人公マユは、幼馴染のタクマを追って、同じ高校に入学します。
今日の撮影は、高校の入学式のシーン。マユは新入生代表の役どころ。
そう、南山学園の講堂が、その入学式のシーン。
一歩、講堂に入ると…
舞台には深いかえで色の緞帳(どんちょう)に深い緑の垂れ幕が架かっている。
何百席もの椅子が並ぶ客席には、かえで色のカバーが掛かった布地の椅子。
古びた木の香りのする白壁の講堂は、普段は少し薄暗くノスタルジックな感じがするのに、今は明るい。
私は講堂の一番端の椅子に、ゆっくりと腰をかけ、回りを見回した。
薄暗さを感じさせないのは、屋外に何本ものライトを立てて、窓から人工的に光を差し込ませているからだ。
窓際にかかる、ベージュ色のカーテンには、透き通る白いカーテンが付け加えられ、やわらかな風、そして朝の少しひんやりとした風をやさしく運んでいた。
壇上を飾る花は、実際に入学式や卒業式などで注文する花屋から届けさせている。
なるべく本物に近い形に近づける。
「ディテールへのこだわりが、世界を創る。」
そんな美術担当の人の声が聞こえてきそうだ。
よりリアリティを出すため、出来ることは全てする。
そこは確かにいつもの空間ではなく、役者が光り輝ける世界が創られていたように思う。

