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2007
11/01

南山のナスカ(その2)

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10月20日の朝、前日の雨が嘘のように晴れた。一安心だ。朝9時にグランドに着いたところ、院生の人たちによる準備がすでに始まっていた。というよりも、もう準備は終わっていた。そしてその院生に「君遅いよ?」と言われた。聞くところによると、彼らは8時から準備をしていたらしい。しかし僕は9時か9時半集合と聞いていたので、彼の言葉を左へ受け流す事にした。そして9時半、参加者が続々と南山大学に集まってくる。親子連れや高校生に混じって、浜松ペルー人学校の生徒達がいた。よくみると彼らの親もいる。彼らペルー人学校の生徒達は自分達の祖先が残したミステリーに興味津々といった様子だった。まず室内での簡単な実行委員の紹介とグループ分け、そして加藤先生の講演があった。講演では、古代ナスカ人達がどのように地上絵を描いたか。今から2000年以上も昔に、空から確認する事のできないのにどうやってあんなに正確で巨大な地上絵が書けたのだろうかということについて、非常にわかりやすくそして丁寧に子ども達に伝えていた。

そもそもナスカの地上絵はどのような方法で描かれているのか。ここで簡単に触れておきたいと思う。まず、あの絵は塗料等で描かれたものではない。ナスカの地表は大小様々な石で覆われている。その石を1つか2つどけると、白い石灰岩の地層が現れる。この溝を連ねたものによってナスカの地上絵は描かれている。だから『ナスカの地上絵は実は水路であった』という説もある。

そして加藤先生は、今回の計画では、おそらくナスカの人々がとった方法を参考にしてコンドルの地上絵を作成することも話していた。その方法とは、縮小サイズの地上絵を中心におき、その絵から数十倍した位置を計って、正確に拡大していこうという方法である。なるほどこの方法なら正確に巨大な絵が描けるだろう。

講演会も終わりいよいよ作業開始と思ったが、謎のまじないしを名乗る女性が登場した。そしてそのまじないしの導くまま、仲良くなるための儀式を行った。その儀式とは、二人の人物が向き合って自己紹介しあい、最後にお互いの人指し指をつけて謎の呪文「アウチ」を唱えるものだった。これにはペルー人の生徒たちも大喜びで、周りの人たちと、盛んに自己紹介し合っていた。

まじないの後グランドに降り、ついに作業を開始した。グランドは前日の雨の影響もなくすっかり乾いており、学科生や院生を中心にさっそく作業にとりかかった。初め、ペルー人学校の生徒達には日本語がわからない子が大勢いたためか、なかなか作業に積極的に参加しなかった。しかし、そこはラテンアメリカを専攻する学生達が自慢のスペイン語で指示をするうち、次第に自分から積極的に作業にとりくむようになった。

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また部分ごとに担当グループで分かれて作業をしていたため、開始30分ぐらいたつまでは自分がどの部分を作っているかもわからない状況だった。ちなみに今回製作したコンドルの地上絵は全長約100mあり、使用した紙の総距離は1700mにも及んだ。これだけ大きなものだったため、グランドで作業をする僕たちには、いったいどの程度コンドルができあがっているのかまったく分からなかった。次第に作業が進むにつれ、高い位置から見学していた保護者の方々も、一生懸命作業する子ども達を見ていていてもたってもいられなくなったのか、一緒に作業に参加するようになった。

作業開始から1時間ぐらい立った頃、急に強い風が吹きだし、40m程ある紙が飛ばされてやぶれてしまった。そこで子ども達はグランドまわりに落ちている石を拾い集め、紙を押さえていった。石が小さかったこともあり、何度も紙は飛ばされ、やぶれてしまったが、その度子ども達は一生懸命修正していた

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そしてあと少しで完成という所で、作業の終了予定時間になった。参加者の子ども達はみな作業をきりあげ、南山でも一番高い位置にあるであろうL棟9階から地上絵を見た。すると先ほどまで出来上がっていなかった部分も出来上がっているではないか。最後までグランドに残って作業を続けていた学生達が、なんとか完成させたのだ。できあがったコンドルを見下ろし、子供達は歓声をあげていた。しかしその数十秒後、突風によってコンドルは壊れてしまい、あえなくそこで片付けとなった。その後はみんなで用意されていたペルー料理を食べ、ペルーに伝わる神話についての講演を聴いた。

作業時間は2時間半、維持できたのは数十秒だったが、確かにナスカのコンドルは南山大学のグランドに現れた。そして、子ども達もそれを見ることができた。子ども達は自分たちの努力によってあんな大きな地上絵を完成させる事ができたのだ。彼らの表情はどこか誇らしげだった。この日の感動を忘れず、将来ナスカの地上絵や世界の謎に挑戦する子供がいるかもしれない。そう思うと、今回のプロジェクトは有意義なものだったといえるだろう。








※う?ん、やっぱり大勢の人で一つのものを作り上げるっていいですね!!それが特に色々な文化や国境を越えたものになると、さらにスケールの大きさを感じます。こういったことにチャレンジする機会はなかなかないので、私もぜひみんなで何か作り上げるものには積極的に参加したいものですね☆

(まるこす)

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南山大学学生入試広報スタッフとは世を忍ぶ仮の姿。果たしてその実態は…!?
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