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「受難劇」
今回は、今年の「受難劇」で脚本指導をされている、徳留久佳さんにお話をお聞きしました。
徳留さんは南山大学文学部独語学独文学科(現ドイツ学科)に1998年に入学された私たちの先輩で、現在は、劇団B級遊撃隊に所属していて、アルバイトをしながら演劇の活動をされています。
徳留さんは部活には入らず、大学へは授業のために通っていたそうです。
そのかわり、演劇に興味のあった徳留さんはいろいろな演劇を見に行ってはチラシを集め、面白そうな劇団を探していたそうです。
そして、1年生の冬にB級遊撃隊へ入団されました。
演劇に興味を持った理由としては、高校で3年間担任だった先生がお芝居をする方で、演劇になじみやすい環境にあったことも影響しているそうです。
卒業するときも就職しようとは思わず、好きな演劇を続けることを選んだそうです。
B級遊撃隊では脚本家としても役者としても活躍されている徳留さんですが、いちばんやりたいのは「書くこと」だそうです。
なかでも、楽しみは役者を思い浮かべながら書く「あてがき」。「この人にこんなことをさせてみたら楽しいんじゃないか。」と考えることは、脚本を書く原動力になっているのだとか。
徳留さんの脚本は、人から聞いた面白い話や日常の驚きから生まれるのだそうです。
脚本を書くときに意識していることは「自分が何を見たいか」。
「言いたいことや書きたいことがある人は小説家になればいい。脚本家は、舞台で何を見たいかを大切にする」のだそうです。
また、いい脚本を書くポイントとして「具体的にしていく」ことを挙げてくださいました。
例えば、台詞中に出てこない人物の関係や街の広さなど、細かいところまできちんと設定することで、矛盾のないリアルな劇ができるそうです。
さて、今回の受難劇では、徳留さんは脚本指導をされています。脚本指導とは、どのようなお仕事なのでしょうか。
実は受難劇の脚本が出来上がるまでには、数々の困難があったそうなのです。
最初に徳留さんが試みたのは、徳留さんの書く脚本を核としてそこに学生のアイデアを組み合わせていくというもの。
徳留さんの出した「核」の脚本は、キリストの受難をただ追っていくわけではなく、時間軸をばらばらにしたようなまさに「新しい受難劇」でした。
しかし伝統を重んじる立場や学生の意見を最優先した結果、徳留さんは自分が脚本を書くのではなく、
脚本は全て学生に書いてもらい、徳留さんはアドバイスをするといった立場であくまで、「指導する」という事に主眼を置いたそうです。
公演される受難劇ももちろん楽しみですが、徳留さんの書かれた脚本も気になってしまいますね。
徳留さんの考える、今回の受難劇の見所も聞いてみました。
今までの受難劇は学生たちが先輩から教えられてきたことや自分の見たイメージで劇を作ってきました。しかし、今回はそこに普段演劇をやっている方たちが新しい風を吹き込みます。
また、会場も野外から大きな舞台に変わります。
この「新しさ」「これまでとの違い」が、今回の見所だと言うことです。
演出にも、徳留さんと同じB級遊撃隊の神谷尚吾さんが参加されています。徳留さんも、「演出の神谷さんがクオリティを高めているのではないか。」と期待されていました。
最後に、徳留さんの大切にする言葉は「男は余裕だ」。
南山に通っているときに、先輩に言われて今でも大切にしていらっしゃるそうです!
普段演劇をやっている方のお話を聞く機会が殆どないので、とても興味深いインタビューでした。
徳留さんのお話を聞くと、「現状に満足せず、よりよいものを作りたい!!」という気持ちが伝わってきました。それこそが、新しい演劇を作り出すパワーになっているのですね。
B級遊撃退の舞台も、とても気になるところです。
それでは、徳留さん本当にありがとうございました。ここまで読んでくださった皆様も、ありがとうございました。
(藤原)

